P129「ガイダンス 1.7.2.1」において、
「擬似運用環境で運用テストを実施した場合には業務及びシステムの移行(1.7.3)を実施してから運用を始める必要がある。実運用環境で運用テストを実施した場合にはシステム運用(1.7.4)を実施できる」
とある。
これは、明らかにはしょりすぎた記述である。
この文は、
「実運用環境で運用テストを実施した場合には業務及びシステムの移行(1.7.3)を実施せずに、システム運用(1.7.4)を実施できる」
と解釈できるはずであるが、本当だろうか。
「1.7.3 業務及びシステムの移行」には、「1.7.3.2 移行計画の作成及び移行」が含まれるが、これを行わなくてもシステム運用を本当に実施できるのだろうか。
「1.7.3.3 関係者全員への移行計画等の通知」「1.7.3.4 新旧環境の並行運用と旧環境の停止」「1.7.3.5 関係者全員への移行の通知」「1.7.3.6 移行評価のためのレビュー」「1.7.3.7 旧環境関連データの保持と安全性確保」も不要なのだろうか。
結局、
「擬似運用環境で運用テストを実施した場合であろうが実運用環境で運用テストを実施した場合であろうが、業務及びシステムの移行(1.7.3)を実施してから運用を始める必要がある」
というのが正しいのではないだろうか。
推測であるが、ここで言いたかったのは恐らく次のことだったのではないだろうか。
「実運用環境で運用テストを実施した場合は、テストでうまく運用ができることが確認できたら、そのまま本番運用を始めるべきである」
ただし、これは「1.7.3 業務及びシステムの移行」を実施しなくとも良いわけではないのであるが、これを「擬似運用環境」との対比で記述し、こちらでは「1.7.3 業務及びシステムの移行」を持ち出して記述しているから、誤解を生むことになったのであろう。
と、善意で捉えたいところであるが、P130「ガイダンス 1.7.3」において、「本アクティビティは、擬似運用環境で運用テストを実施したシステムを、実運用環境に移行する際に実施する」と、わざわざ繰り返し書かれている。
重要であるからわざわざ二ヶ所に同じことが書かれているのである。
つまり、共通フレームでは、
実運用環境で運用テストを実施した場合には、
1.7.3.1 移行のためのソフトウェア製品及びデータ作成時の共通フレームの遵守
1.7.3.2 移行計画の作成及び移行
1.7.3.3 関係者全員への移行計画等の通知
1.7.3.4 新旧環境の並行運用と旧環境の停止
1.7.3.5 関係者全員への移行の通知
1.7.3.6 移行評価のためのレビュー
1.7.3.7 旧環境関連データの保持と安全性確保」も不要なのだろうか。
を実施せずに、システム運用(1.7.4)を実施できる
と言っている。
なぜ、このように言い切るのか理解できない。とても自明であるとは思えない。
ガイダンスにおいて、その理由を詳細に書かれるべきである。
共通フレームからは外れることとなるが、テーラリングしてでも、
実運用環境で運用テストを実施した場合にも、「1.7.3 業務及びシステムの移行」を実施すること
を強く推奨する。
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