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2012年9月28日 (金)

【データ指向の…(デート本)】多分もの凄く中身のある本…多分

『データ指向のソフトウェア品質マネジメント―メトリクス分析による「事実にもとづく管理」の実践』

今まで見たことのない本である。
本書の評価はこれに尽きる。

ありがちなメトリクス万歳な本と思って読み進めると裏切られる。
しかも、これが良い意味で裏切られているのか悪い意味で裏切られているのかが直ぐ分からない。

どうも本書は、ソフトウェアメトリクス管理そのものを説明する本ではなくて、ソフトウェアメトリクス管理を行う際に必要となる技法説明に軸足を置いた本のようだ。

うまく説明できないが、前者は「こういう時にはこういうメトリクスがあって、ほらこんなことが分かるんだよ」というもの。
これはナナメ読みする私の大好物である。

しかし後者は「定量的管理にはまずそれを行うための技法(主に数学知識)が必要だよね。だから事実にもとづく事例データ見せてあげるから、それ使って技法学びましょう。その後、学んだ技法使って何が出来るかは自分で考えなさい」というものであり、そこに挙げられる個々の技法自体も「著者の場合こう考えたけれど各自考えてみて」みたいなスタンスで置かれている。

これはナナメ読みするには困る。

とはいえ、ソフトウェアの定量的管理の難しいところから逃げまくっているわけでもなく、著者らの考え方が、事例の中からしっかり伝わってくる構成になっている(個人的に合わない考えもあるが)し、事例の選び方もかなり巧妙である。
これらは見事といえる。

また、結構内容も深入りしているが、装丁からは想像できない熱の入った文体が所々顔を出して、何か簡単なことのように読み進められる。

以上、色々書いたが、1つどうにも我慢がならない欠陥がある。

書名が長すぎるのだ。

検索すると本書は「デート本」というセンスある略称をつけられている。40文字超えてる書名を4文字に略せるのだから、ものごとをシンプルに捉えることができるという意味でメトリクス本に相応しい略称だろう。
何の本だかさっぱり分からないが。

あと、これは私だけかもしれないが、書名と内容が既に書いたようにズレていると思えるのは気持ち悪い。

最後に…
こういう本を世に出せた著者に嫉妬する。
多分これはもの凄い本である。

しかし、恐らくこのような評価をするのは私と一部のひねくれ者だけだろう。
他のソフトウェア品質に関わる人たちにとっては類書の1つという感じではないだろうか。

原因は、巧妙だけれど色々な芸を詰め込みすぎていることにもあると思う。
よく言えば、良いことがうまく書かれていても、うますぎて気づかないよという感じ…あくまでよく言えばだけれど。この種の本を裏を考えながら読む人は少ないだろうから、伝わらないことが多そう。

ただその分、広い範囲の読者がそれぞれの興味の範囲内で大満足でなくとも満足できるようにはなっているかもしれない。

…次回から少ないながらも本書についていつも通りのナナメ読みをして行く。

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