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2011年4月22日 (金)

【続定量的品質予測のススメ】「前作のポイント」のポイント②

【前回の続き】

次に②の「測定値を集計することにより、当該工程の品質管理・分析が可能」について考えたい。
これも、当然、理屈としては問題ないように思える。現実にどうかということだ。

これは、測定単位を正しくとるだけではなく、管理・分析の元になる理論とその運用が妥当でなければならない。

この記述の次ページにある「●測定量」には、導出測定量として、「レビュー指摘密度」「レビュー工数密度」「レビュー指摘効率」「欠陥密度」「テスト密度」が例として挙げられている。
ここに挙げられた5つの理論は堅牢だろうか。その運用はいかがであろうか。

例えば、レビュー指摘密度ひとつとっても、以下について考えなければならないはずである。
算出方法として次の2つが挙げられている。
・レビュー指摘件数÷規模(FP、LOC)
・レビュー指摘件数÷レビュー対象規模(ページ数)
さて、これらの「管理・分析の元になる理論」は堅牢なのだろうか。
つまり、レビュー指摘件数は規模に対し明確に比例するというのは正しいのだろうか。

また、その運用(誤差等の範囲)も十分な合理性を有するのだろうか。

これらは「なんとなくそうではないか?」以上に合理的に説明すべきである。
「規模が大きければ指摘も多いだろう」という大雑把な直観が、「定量的管理」のベースであるならば、その精度も大雑把であるはずである。

4ページのレビューを行って出た指摘件数は2頁のレビューの指摘の2倍になっているものだろうか。そんな訳がないというのであれば、ではどのような場合、「レビュー指摘件数÷レビュー対象規模(ページ数)」が成り立つのだろうか。
この問いに対し、よく考えずに、

レビュー指摘密度=レビュー指摘件数÷レビュー対象規模(ページ数)

と言うのは、正しい定量的品質予測とは言えないだろう。
そもそも、正比例するとなぜ言えるのか、から考えるべきである。

もちろん、10ページと100ページでは、100ページの方が指摘の絶対数は多いだろうということは言えよう。しかし、これが正比例するかと言うと・・・。
仮に正比例するとしても、設計書の枚数が多いというのは、それは複雑な設計を表す可能性もあり、その場合、指摘の割合が一定ではなく、増えるかもしれない。

考えれば尽きない。
これを管理に値するように整理するのが、先に述べた、管理・分析の元になる理論の運用が妥当でなければならないということである。

レビュー指摘密度ひとつとっても、定量的管理が「驚くほど簡単にできる」とは思えないのである。
但し、ここでいう、定量的管理は、統計的意味での定量的管理を指す。
実は、単に開発者の目標、つまり「ここまでは必ず指摘を挙げろ」もしくは「われわれは過去実績対比これだけの指摘を挙げた、だからもう十分だろう」と宣言するための定量的管理であれば、有効であると思われる(普通はこれを定量的品質予測とは呼ばないとは思うが)。

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