2015年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

« 【ソフトウェア開発のメトリクス】計測自動化の必要性 | トップページ | 【ソフトウェア開発品質】レビューチェックシートの活用 »

2010年9月21日 (火)

【ソフトウェア開発のメトリクス】必然のデータと偶然のデータ

定量的データに基づく・・・と言われると、客観的に正しい判断ができそうな印象を受ける。

しかし、客観的に正しい判断(に近づくこと)を行うのであれば、データ提供側による恣意的な計測値の誘導だけでなく、そもそもデータ自体が内包する堅牢さも意識しなければならない。

定量的データには、例えば科学実験の結果のようにある条件であれば必ずこのようになるという必然のデータと言えるものがある。
一方、企業の財務データのように、多くの要因が絡み合って生まれるために因果関係を示すことは実質的に困難であるが、計量自体は可能で、かつ因果関係を意識しないでも意味を持つ
偶然のデータと言えるものもある。

また、その両者の性質をもつ中間的データもある(ソフトウェア開発を含めた現実社会においては、この中間的データが多いと思われる)。

さて、ソフトウェア開発の品質管理においては、ほとんどの場合、必然のデータでないと原則使えないと考えられる。
どのような結果になるかの因果関係があいまいでは、出てきた結果から品質の良しあしが判断できないからだ。
たとえば「この数字は基準値対比かなり大きいのですが、これは品質が良い時も悪い時にも見られる傾向です」と説明されてもデータを受け取る側は判断できないだろう。

一方、生産性等のソフトウェア開発のマネジメント/財務管理では、必然も偶然も中間も重要なデータとなる。
期毎の財務指標の算出においては、どうやって稼いだかや損を被ったかの具体的内容に関わらず、数字のみで金銭の収支は判断される。

このように定量的データには、必然のデータと偶然のデータがあり、それぞれ意味するもの、活用法は異なるはずである。
しかし、実際の運用においては、これらデータの素性を気にしないことが多い。

どちらかというと、全て必然のデータとして取り扱われているのではないか。
しかし、偶然のデータもしくはその要素の強い中間的データを用いて財務データの感覚でソフトウェア開発における品質の定量的評価を行うのは、避けるべきであろう。

ソフトウェア開発における品質が、何か1つのロジックで決まるのではなく、様々な要因によって組成されるものであり、偶然の要素が強いデータから単純に判断することは難しいと思われるからである。

« 【ソフトウェア開発のメトリクス】計測自動化の必要性 | トップページ | 【ソフトウェア開発品質】レビューチェックシートの活用 »

ソフトウェア開発品質・生産性私見」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1048600/36863958

この記事へのトラックバック一覧です: 【ソフトウェア開発のメトリクス】必然のデータと偶然のデータ:

« 【ソフトウェア開発のメトリクス】計測自動化の必要性 | トップページ | 【ソフトウェア開発品質】レビューチェックシートの活用 »