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2010年6月 1日 (火)

【共通フレーム2007第2版改訂情報】「要求」「要件」「ニーズ」はなぜ別々に定義される必要があったのか

「共通フレーム2007第2版」について「共通フレーム2007第2版改訂情報」なる資料がIPAのHPで公開されていた(http://sec.ipa.go.jp/publish/index.html#ent)。

気づかなかったのでこれに触れずに「共通フレーム2007第2版」についてななめ読みしてきたが、ここでこの「改訂情報」に触れたい。

「共通フレーム2007第2版改訂情報」P11の背景において「国際標準で使用されている『requirement』の訳語として、要求と要件がある。この2つの用語の概念を整理した上で、『共通フレーム2007』の全文書全般にわたって使用箇所を見直し、適切な訳語を当てはめる」と書かれている。
「国際標準で使用されている『requirement』の訳語として、要求と要件がある」が前提のようになっているようだが、そもそもそれで良いのだろうか。
「ニーズ」という新しい概念まで加えており、要求に関しては国際標準の3倍のバリエーションとなってしまっている。

どうしても定義しないといけないと考えるのであれば、それはそれでよいのであるが、ならば何故旧版の「要求」と「要件」の定義を変える必要があったのであろうか。

「共通フレーム2007」では、「要件」「要求」「ニーズ」の3つについて、国際標準ではなく「共通フレーム2007」独自の定義を頭に入れておけと言っているのである。
それだけでも重要な差異であるのに、旧版から2年で定義を大きく変えてしまうというのでは、「共通フレーム2007」のスタンダードという位置づけとして好ましくないのではないだろうか。

これら定義として、「共通フレーム2007第2版改訂情報」には次のように書かれている。
 

【プロセス共有化WGにおける合意事項】
①「要求」「要件」は、ともにrequirementの訳語である。
②「要求」を一般的な訳語とする。ただし、「要件」は要求プロセスのアウトプットに対して、特に「固まった文書」を強調したいときに使う。
③「要求」「要件」以前のものを、「ニーズ」という。
 期待(expectation)、要望(desire/wants)、思い(wish)、夢(dream)、
 意図(intension)などは、ニーズの類義語である。

さて、②のように、requirementの訳語を「要求」と考えるのであるなら、「要件」「ニーズ」などと新しい語を定義するのではなく、「要求」に対する相対的位置付けを簡潔に記述する方法で定めればよかったのではないか。

詰めは甘いであろうが、例えば次のような感じで。
「要件」の代わりに「要求が固まった文書」とし、
「ニーズ」の代わりに「要求のインプットとなるもの」とする。

このようにすれば「要件」「ニーズ」などという語をわざわざ定義しなくとも良いのではないか。

なぜ国際標準では1つでこと足りる定義を複数定める必要があったのであろうか。
しかも、それを知りながら定め、かつその定義自体を自ら変更してしまう確信犯。

どうしても定義が必要だというのであれば、なぜそのようにする必要があるのかについての説明が必要であろう。
しかし、この理由がどこにあるのか、「共通フレーム2007第2版」だけでなく、「共通フレーム2007第2版改訂情報」においても分からなかった。

「共通フレーム2007」は、多くの人に共通認識のための定義として使ってもらうことを目的としていたはずである。
だから、定義すれば良いというものではないと思うのだが・・・。

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