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2009年11月20日 (金)

【共通フレーム2007第2版】段階的見積りの意義

P9「(6)見積もりの問題」において「一般的にユーザ企業は、…おおよそのプロジェクトの方向性だけで予算を見積ろうとする。…プロジェクトはしかし、その金額で受注し、プロジェクトの終了時点で最終的に膨らんだ数字を見てトラブルが起こる」が追加されている。

また次のP10の「図1―4 見積り時期と見積り誤差・リスク」においても、「あいまいさが多く残る段階の見積りを、より明確になった段階で再見積りできるルールづくり等が、プロジェクト成功の鍵となる」という文が追加で添えられた。

これら記述の背景にある考え方は理解できるし、くどいくらいに感じるこれら記述を追加した意義はあろう。
実践はなかなか難しいだろうから。

ユーザ企業は、年度等周期を持って予算を立て消化していく仕掛けになっていることが多い。
この周期に段階的見積りは合わせづらい。

だから、ここで書かれている見積り方式の採用が難しいのは誰もが分かっている。
また、このユーザ企業の仕掛けをお役所的と言うこともできない。
ユーザ企業は、決算という大変な数字合わせの課題を背負っているのだから。

それゆえに、しつこいくらいに記述することには意義がある。

現実に採用は困難でも、考え方は頭の中に持つべきという意味で。

ただ一点、気になる部分がある。

それは「プロジェクトの終了時点で最終的に膨らんだ数字を見てトラブルが起こる」という記述に表れている。

ここでは、「あいまいさが多く残る段階の見積り」により「プロジェクトの終了時点でトラブルが起こる」のは「最終的に膨らんだ数字」のときだと言っている。

「プロジェクトの成功」要因の一つ「見積り内に収まること」に縛られている気がする。

確かに「プロジェクトの終了時点で最終的に膨らんだ数字を見てトラブルが起こる」ことは良くある話ではある。
しかし、逆に「プロジェクトの終了時点で、最終的に予算に全く達しない数を見てトラブルが起こる」ことは少ないのではないだろうか。

これはおかしな話ではないだろうか。

あいまいさが多く残る段階の見積りには、不確定分のリスクを小さく見積る場合だけではなく、大きく見積ってしまう場合もあるのではないだろうか。

それなのに、「終了時点で最終的に膨らんだ数字」しかトラブルの原因にならない現実はおかしいのではないか、という視点も必要だろう。

見積り通りなら問題にならないというユーザ企業の特性を逆手に取ったベンダの営業活動は可能である。

よってここでは、あいまいさが多く残る段階の見積りは、ベンダのみならずユーザ企業にとっても本当は良くないのだということを意識しておかなければならない。

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