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2008年12月23日 (火)

【定量的品質予測のススメ】「標本数の確保」と「詳細な品質管理、分析」

P83「3.3.6 事例:プロセスパフォーマンスベースラインを活用したプロジェクト品質予測」の「(4)効果」において、「標本数の確保」として「プロジェクトの特性条件を絞ってパフォーマンスベースラインを設定しようとすると、標本数が少なくなり信頼性に問題が発生する」とある。

一方、P11「2.2.1 測定単位(品質管理単位)」において「測定単位を細かくして品質データ(欠陥数等)を測定することにより、詳細な品質管理、分析を行うことができる」と書かれている。
また、P63「(5)プロジェクト特性に合わせた品質目標の設定」において「品質目標は一意に決まるものではない。ユーザの求める品質要求や、品質への投資コストの大小により、品質目標が変わってくる」「プロジェクトの特性に合致した品質目標を設定すべきである」と書かれている。

これらは両立する考えなのだろうか。

定量的品質予測と一口に言っても、大雑把に傾向をつかむためのものから、精緻な管理限界を定めるものまで目的・用途は様々であるから、考え方としては両立する。。
要は、信頼性が確保できる程度に管理単位を細かくできる落としどころを探せと言うことである。

本書が少々使いづらいのは、これらの一見相反する考え方が、併記されず、別なところに書かれていることである。
そのため、本書を活用しようとする際に、一方のみにしか注意が向かなくなり、もう一方を見落とす可能性がある。

「3.3.6 事例:プロセスパフォーマンスベースラインを活用したプロジェクト品質予測」にしても、「プロジェクトの特性条件を絞ってパフォーマンスベースラインを設定」することの問題が挙げられているが、では、同業他社とも連携してデータ集めをすれば、標本数が大きくなるので良いことなのであろうか。
標本数は大きくなるが、プロジェクトや組織、個々のシステムの特性条件の違いによるばらつきも増大するので、管理限界は広がり、それで管理が改善されると短絡的に言えるわけではない。

「標本数の確保」と「詳細な品質管理、分析」は、相反するのであるが、両者の折り合いがつく点を探すことが、定量的品質予測には重要である。

「標本数の確保」のために「詳細な品質管理、分析」を犠牲にして、管理限界がぼやっと広い管理も改善の余地があるし、「詳細な品質管理、分析」のために「標本数の確保」を無視して、細分化しすぎとなり指標が全然収束しないというのも改善の余地があると考えねばならない。

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