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2008年12月 8日 (月)

【定量的品質予測のススメ】LOCとFP

P60「3.2.3 方法(項目、手法)(1)基本測定量」として「テスト系のプロダクト品質予測時に使用する基本測定量について説明する」とあり、「(a)規模」において「全体的な傾向を把握するには、LOCでもFPでも大差ないが、品質不良個所を絞り込むにはLOCの方が向いている」と書かれている。

FP信奉者が聞いたら怒り出しそうな記述である。

何を根拠にこのようなことを言うのであろうか。

昔ながらの古き良き開発――全てのソースコードは人手で書かれ、画面さえも右からいくつ左からいくつと一行一行手で書かれる。
そんなソースコードならば、LOCも使えるかもしれない。

画面などGUIでパパッと作って保存すればソースに展開。変更も簡単。
内部ロジックも、自動生成ツールにパラメータを与えればほとんどできてしまったり。GUIが充実した開発環境で。

これで本当に「品質不良個所を絞り込むにはLOCの方が向いている」といえるのであろうか。

手で書いたLOCとツールで作成されたLOCを同じとは扱えまい。

これは、本書でも意識されており、「自動生成行」と「GUIツール」についてはP61で触れられている。

P61で「ソースコードの物理的な行数(半自動生成行で手を加えた行も含む)から、コメント行・空白行・自動生成行を減じたものを、論理ステップとみなしても実用上大きな違いは出てこない」と書かれている。

良く分からないが「自動生成行」から「論理ステップとみなしても実用上大きな違いは出てこない」と言い切っている。
しかし、「自動生成行を減じたもの」を「テスト系のプロダクト品質予測時に使用する基本測定量」としてよいのであろうか。
評価する際に、自動生成行部分のテストケースは一切しなくても良いのであろうか。
中には全て自動生成されるプログラムもあろうが、これはテストしなくて良い、もしくはテストをしてもその部分のプログラム規模はないと言うことであろうか。理解が難しい。

また、同じくP61で「GUIツール等で作成した成果物の量はLOCとは別に扱うことが多い」と書かれている。
「自動生成行」を含むプログラムは「GUIツール等で作成した成果物」と異なり「別に扱うことが多い」と書かれていないのはなぜなのだろうか。

それはおいても、ここでいう「GUIツール等で作成した成果物の量はLOCとは別に扱うことが多い」とはどういうことであろうか。
「他のプログラムとは別に扱うことが多い」ではなく「LOCとは別に扱うことが多い」というのだ。

P60で「全体的な傾向を把握するには、LOCでもFPでも大差ないが、品質不良個所を絞り込むにはLOCの方が向いている」という記述を思い出すと良い。

「GUIツール等で作成した成果物の量」はLOCではお手上げと言っているのだが、FPならどうか。
まだましに使えるのではないか。

ならばなぜ「LOCとは別に扱うことが多い」などと回りくどく書くのであろう。
別に扱うならそれで構わない。では、どう別に扱うのか書かなければならない。

その別の扱いの最有力候補がFPだから書けないのだろうか。
なぜそこまでLOCを信奉するのであろうか。

信奉するならするで「全体的な傾向を把握するには、LOCでもFPでも大差ないが、品質不良個所を絞り込むにはLOCの方が向いている」ということを言い放っておきながら弱点は逃げて終わるのではなくて、理由を説明するべきである。

P60「全体的な傾向を把握するには、LOCでもFPでも大差ないが、品質不良個所を絞り込むにはLOCの方が向いている」という記述は、この書籍が、もしくは少なくともこの部分が、昔ながらの古き良き開発をイメージして書かれていることを図らずも表しているのではないだろうか。

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