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2008年11月 5日 (水)

【定量的品質予測のススメ】単に件数の多少ではなく密度で評価することの是非

P34「3.1.3 方法(項目、手法)(1)分析と測定項目」において「単に件数の多い少ないだけでは、規模によって多くて良い場合、少なくてよい場合があるので、レビュー対象規模もしくはレビュー工数あたりの件数の密度で評価することに意味がある」と書かれている。

レビュー対象規模もしくはレビュー工数と指摘件数が線形になることを前提にしているようであるが、自明であろうか。

あるプロジェクトにおけるレビュー対象規模を1としてその10倍、100倍のレビュー対象規模のプロジェクトがあったとする。
レビュー指摘密度・レビュー工数密度は、どれも近い値、単一の指標で評価できる値になるか。

ここでは、何のために指標を定めるかから考える必要がある。

レビュー指摘密度、レビュー工数密度など、「がんばれば」いくらでも作れる。
目標を立てたら、ちゃんと遵守し、毎年目標値を見直しても、ちゃんと達成できる組織はすばらしい組織であろうか。

5枚の設計書で表現できるプロジェクトにおけるレビュー指摘密度、レビュー工数密度を用いて、100枚の設計書が必要なプロジェクトにおけるレビュー指摘密度、レビュー工数密度を評価できるのであろうか。

しかし、指標値を定めた上で、達成せよと言えば達成されてしまうし、達成されたら満足してしまう。

100枚の設計書でレビューすべき事項は、5枚の設計書でレビューすべき事項より多いはずである。様々な関連を考慮しなければならないのであるから・・・と言いたいが、そうとも言えない。5枚の方の設計書が難しい論理式が並んでいる一方で、100枚の方の設計書の大半が設定パラメータの羅列だけであった場合はそうとも言えないであろう。

それでも使えないわけではない。
「おおよそのつかみ」のために活用することはできるであろう。

ただ、「指摘があと4件足りない」というようなことはやめた方が良い。

厳密に適用しており、毎年指標が向上していると言う組織は、喜んでいるのではなく、「本当は絶対的にレビュー指摘密度、レビュー工数密度が低すぎるのではないか」と疑っても良いかもしれない。

どの指標でもそうであるが、「本当に比例関係にあるのか」も考えなければならない。
信頼度成長モデルでは、指数形モデルやゴンペルツ曲線などと言っているのであるから、ほかの指標も敏感になった方が良いはずである。

確かに、線形(比例関係)であると考えた方が数値を扱いやすいというのは理解できる。
しかし、扱いやすいからといって線形で考えたいと言うのと、それで品質予測ができるか否かと言うのは別な話である。

横軸がプロジェクトの開発規模(FP等)で、縦軸にそのプロジェクトで発見したエラー数を取ったグラフで、大多数が小規模プロジェクトであるが、大規模の1つ2つのプロジェクトによって傾きが決定されているような図を見たことはないか。

白書系書籍で簡単に見つけられるこれら正比例のグラフは、次の大規模プロジェクトデータが入ってきたらそれでまた大きく傾きが変更される要素を含んでいる。

人によっては「新しいデータが入ったのだから指標が変わって当たり前」という者もいる。
そうなのだろうか。

指標を何に使うかがやはり重要である。

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